イラスト:後藤グミ
特集
笑う本棚 2014
弁当箱の片隅に生息する不思議魚類を収集・分類した『醤油鯛』の発掘から2年。笑う本棚大賞がレポに帰ってきた!
笑える本の笑えない状況について考え、いまだジャンル化できない弱みを半ば認め、しかしそれでも、ぼくたちは本を読んで笑いたい。泣ける本もいいけど、笑ってこぼす涙もあるんだよ。
19名の目利きが選んだエントリー作品は86作品。
小説やマンガも含め、思いのままに選んでもらった。
鼎談・どうする、笑う本棚大賞
Part 1 「笑う本棚大賞」とは何ぞや?
Part 2 第二回授賞作の本命は?
Part 3 僕たちが褒めそやすべき人たちとは
北尾トロ×えのきどいちろう×新保信長
第1回笑う本棚大賞の選考委員を務めた3人が再び顔を合わせた。無論、「笑う本棚 2014」に集まった本から笑う本棚大賞の授賞作を選出しようじゃないかというつもりだったのだが……。
まずは選考基準の再確認からと始まった話し合いは、迷走してやいないか? どうなる、笑う本棚大賞。
◆全86作品を選んだ19名とは、この人たちだ!◆
・悪口の上手な文章:伊野孝行
・自分にとっての「間違った」バイブル:乙幡啓子
・世界観がぐらぐら揺さぶられる:海江田哲朗
・笑う本棚の御利ヤク:霞 流一
・恐怖と笑いは紙一重:グレゴリ青山
・散歩の途中に見かけた書店で:下関マグロ
・ずっと声を上げて笑ってしまった:杉江松恋
・声に出して笑いたい日本語:高野秀行
・究極の趣味と出会えた:とみさわ昭仁
・笑いのセンスの幅と底:豊﨑由美
・読み終えるころにはとりこ:林 雄司
・脳が煮えます:日高トモキチ
・ひっそりとした笑い:平松洋子
・ときどきひっぱりだして:南 伸坊
・文章で笑えるタイプで:宮田珠己
・にやにやしそうなものをかぎつけて:やまだないと
・何だか元気が湧いてくる:新保信長
・フツーはあんまり推さないね:えのきどいちろう
・あふれる笑い涙:北尾トロ
笑う本棚 2014 選書リスト
※笑う本棚2014で選ばれた86冊が実際に書店に並びます!「笑う本棚フェア」についてはこちら フェア開催書店も引き続き募集しています。
<読み切り>
気が付けば〝権威〟になってたニューウェーブ協会
オカヒデキ
2012年の第2期メルレポで好評だった「へんな協会の方々」を憶えておられるか? 日本キョーカイ協会ゼネラルマネージャー・オカヒデキの活動は今も力強く続いている。古墳にコーフン協会、ローションスポーツ協会、境界協会などのニューウェーブ協会をレポートする。
ヤラセ疑惑騒動に巻き込まれてしまいました。
高橋ユキ
ネット読者の情報力、いや、メディア・リテラシーはどのくらいのものだろう。そりゃ千差万別でしょうけれどね。ある日突然、ネット上のヤラセ疑惑騒動に巻き込まれた高橋ユキが、見たもの、聞いたもの、体験したものとは。メディア関係者も含めた、世の人々の情報処理能力って?
私のノヴェライゼーション
杉江松恋
映画やTVドラマなどを小説にするノヴェライゼーション。これまで何作ものノヴェライゼーションを手がけてきた杉江松恋が、その極意を伝授する。「儲かるお仕事である」と断言する松恋のノヴェライゼーション五箇条とは。
サヨナラ海岸、さようなら!
えのきどいちろう
今年はサッカーW杯ブラジル大会が開催されましたよね。39時間も飛行機に乗り続けて現地ブラジルへ飛んだ、えのきどいちろう。訪れたブラジル北東部、海辺の街レシフェは、それはいいところだったようなんですよ。
修業して出直してきました
~修験道体験紀~
半澤則吉
メンタルが弱いとの自覚がある半澤則吉。それならば修行すればいいじゃないかと自らに言い聞かせ、向かった先は修験道の修行である。山伏ですな。白装束を用意して日光の山を目指したのであるが……。
オリジナル戦闘糧食を作ってみる
~ぼんやりクッキング・特別篇~
カルロス矢吹
戦地で兵士たちが食べる食事、これが戦闘糧食である。昨今のキナ臭い政治状況から、もし自分が戦地に赴くことになったらどうする?と考えたカルロス矢吹。大事なのは食事だ。じゃ、自分で戦闘糧食を作ってみようじゃないかとなったのだ。
<連載>
東の姉、西の妹
あきやま みみこ×まつもと みみり
暑い夏でしたねえ。今年は花火しましたか? 歳を重ねてくると線香花火のはかなさが好きになってくるものですねえ。その線香花火にも東と西の違いがあるそうなんですよ。どれどれ、どういうこと?
アカバネングラフィティ・激場版
エピソード15~ヨタの大捜査線~
霞 流一
昭和の高度経済成長期、それはモータリゼーションの勃興期でもあった。赤羽台団地では駐車場の不足から数多くのクルマが路肩駐車せざるを得なかった。その駐車車両を夜な夜なパトロールする中学生の一群がいたのである。子供自警団か? いいえ、若い衝動に駆られた行動だったのです。
ふつうのじんせい
狭きみやこ
グレゴリ青山
グレゴリさんが育った京都の町。そこには他所者にはわからない“国境”があるのだそうだ。学区である。どういう感じなんだろう。さあ、グレゴリさんに教えてもらいましょう。
長崎移住日記 第3回
山下陽光
長崎で日々の暮らしを営む山下陽光。このところ、これまでよりも完成度を上げしかも値段を下げた服をつくっていると、飛ぶように売れて生産が追いつかない。それなら時間の余っている奴に手伝ってもらおうじゃないか。入れ替わり立ち替わり、友が長崎へやってきたのである。
どこまち 第5回
ここはどこまち、どこかにあるまち。いったいどこのまちでしょう。
有名なわりに小さいまち
宮田珠己
日本全国津々浦々を旅する宮田珠己からのクイズである。みなさん、ご自分の正答率はどのくらいですか。難しい? 簡単? 今回は、ものすごい数のヒントを書いたとのことですよ。さて、わかりますかな?
西と東の京でホタル狩りをしました。
ぺかぺか生物紀行
日高トモキチ
この夏、ホタルを見ましたか? いいえ、もう何年も見てないなあ。日高トモキチは見に行ったのです。それも放虫されたものではなく自然の中に息づくホタル。しかも西の京と東の京、遠く離れた2カ所で堪能したんだそうですよ。
「レポTV 北尾トロアワー」
告知の告知の告知
木村カナ
レポTVの番組中、毎回レポ執筆陣や関係者のイベントなどが伝えられる告知コーナー。その舞台裏はどうなっておるのか。お教えしましょう。
Mの東京時間 第16回
浅川マキさん。柴田徹さん。
消えたらもう会えないの? その5
森脇みきお
崩れた本の山から見つけ出した一冊の本、吉田仁『葉山日記1992~2001』。買い求めたものの未読だった。読み進めると、Mがよく知る名前が次々に登場してくる。奥成達、白石かずこ、竹永茂生。そして、浅川マキ、さらに……。
あけすけなるレポの記録 12
北尾トロ
編集長本人にしかできない「季刊レポ」の赤裸々な告白。レポは20号で終刊となります。このことを伝えるのは、気が重いと呻吟する編集長である。
17号からの年間購読
17号を一冊だけ購入